禅のこころ

万事、元気にいきましょう

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平成二十四年(西暦2012年)は、どんな年になるのでしょうか。

昨年の大震災や世界的経済不況があまりにも

衝撃的な出来事であったため、

どうしても悲観的な考えを持つ人が多いようです。

中には、明日の未来に失望し、

新たな年が始まったばかりなのに、

「万事休す」

と〝元気〟を取り戻せない人もいることでしょう。

でも、

この万事休すという言葉は、

もともと禅語の「休息万事」から派生した表現で、

〝万事を休息する〟

というのが 本来の意味です。

つまり、自分を取り巻く環境やさまざまな出来事に

心を惑わされないで、 静かに精神を保つ

というのが本当の意味なのです。

私たちは、

眼耳鼻舌身という五感を通して、

外から発せられる、さまざまな刺激に

〝休む〟ことなく、つねに反応しています。

そのために、

見ないでもいいものを、見て不安を感じ、

また見ないままでも、不安になってしまう。

聞きたくない音を、聞かされて不安を感じ、

逆に聞きすぎても、不安になってしまう。

私たちの五感は、

このようにして外の刺激に

つねに動かされ、一時も休むことができない。

だからこそ、禅では、

「休息万事」

・・・

自分を取り巻く環境やさまざまな出来事に

心を惑わされないで、静かに精神を保つ

・・・

という言葉を用いて

「すべての執着を捨て、静かに精神を一つに保ちなさい」

と教えているのです。

世間で使われている〝万事休す〟が、

〝絶望〟を意味するようになったのは、

「すべての執着を捨てる」という部分だけが強調されて

意味的な誤解を生んだようです。

しかし、

ほんとうに大切な部分は、

後半の「静かに精神を一つに保つ」というところ。

私たちが何かに迷い、悩み、

得体のしれない不安に包まれたとき、

そこから脱するには、

精神を一つに集中する以外に方法はありません。

その具体的な方法の一つが、

〝坐禅〟です。

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わずかな時間でいいので足を組んで坐ってみる。

無理に無心になろうとせず、

かといって色々と余計な考えを巡らすこともせず、

腹式呼吸で息をゆっくりと吸い込み、

ゆっくりと吐き出す。

呼吸の数をかぞえながら、自分が気持よく呼吸できるように

息を吸うこと、吐くことだけに集中する。

すると、悩みが多い人ほど、

自分がしっかりと呼吸をしていないことに気づくはずです。

また、それを感じることができた人は、

頭や心の中で、息をすること以外、

何も考えていないことに気づくでしょう

〝生きる〟ことは、〝息をする〟ことから始まります。

ですので、改めて自分の呼吸を感じると、

身体の芯から、熱い元気が湧いてきます。

万事休すと思った方は、ぜひ一度、試してみてください。

 

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