禅のこころ

●流水不争先○

水の流れphoto

 大河にせよ、小川にせよ、川の水の流れは、

つねに争うことなく無心に流れていくものです。

わたしたちがよき人生を過ごすためには、

何よりもこの流水のように、先を争わない〝無心〟が大切です。

中国の思想家・荀子は「水は方円の器に随う」

という言葉を残しています。

方円とは〝四角形と円形〟のことで、

水は四角の器に入れれば四角形に、円形の器に入れれば円形にと、

器の形に従ってそれと同じ形になります。

そのことから荀子は、

「人は、その置かれている環境や人間関係に感化されて、善くも、悪くも、なる」

という教え(真理)を見出したといいます。

手水鉢photo

わたしたちも、水のように無心になり、

物事の道理やすじみち、正しい順序に従い、それを守っていく。

我欲で強引に自分の型を作るのではなく、

その時、その場の、自然、ありのままに合わせることが、

自ら安心を得る秘訣であり、

それがまた、わたしたちの人生の目的に繋がっていくのです。

我先にと、争ってばかりいると、

その争いは必ず自らの心を乱し、苦しみを生み出します。

 

〝法〟とは、

水を表す「 氵」に、去るという意味の「 去 」という字を組み合わせた漢字です。

〝仏法〟とは、

この漢字が示すように、水が去る如く自然の法則を説いたもので、

わたしたちが自分の〝心の状態〟をありのままにみつめ、

また本当に〝守るべきものごとは何か〟を考え、

自らの人生をよりよく生きるための、

道標となるものなのです。

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