古典に学ぶ

養心莫善於寡欲

                  

                  孟子曰、養心莫善於寡欲。

                  其爲人也寡欲、雖有不存焉者、寡矣。

                  其爲人也多欲、雖有存焉者、寡矣。

                           『孟子』盡心章句下三五

 

【読み下し文】

                 孟子曰く、心を養うは寡欲より善きは莫し。
                 其の人となり寡欲なれば、存せざる者有りと雖も寡なし。
                 其の人となり多欲なれば、存する者有りと雖も寡なし。

 

【現代語訳】

孟子は言った。

「心を成長させるのには、欲望を少なくするのが最上の方法である。

欲望の少ない人で、良心のない人はわずかである。

 欲望の多い人で、良心のある人はわずかである」と。

 

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どんな時代でも、人が心を真っ直ぐ、正しく育てるには

自らの心に湧き出る欲望を少なくする――それが一番の手段です。

・・・

孟子はこのように言っているわけですが

その考えの根幹をなしているのは

「性善説」という思想です。

人間の本性は

「善」であり 、その善なる性は

王様にも、庶民にも、誰にでも備わっている。

しかし

現実は すべての人間が「善」であるとは限らない。

善なる本性を目覚めさせるには

何よりも人格を完成させるための修養が欠かせない。

修養によって人格を完成させた者だけが

人の上に立つ資格がある。

……孟子は、こうした思想を根幹にしていたそうです。

 

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確かに

いつの時代も人の上に立つには、自分の心を正す必要があり

そのために第一に修養すべきものが「寡欲」でしょう。

つまり、自ら抱いている欲を

できる限り少なくするというわけです。

ところが

そもそも皆無にすることなど、現実的では不可能に近い。

だから

欲を無くすのではなく

自ら進んでコントロールをして

欲を少なく保つことの大切さを教えているのです。

それを日々実践することが、孟子のいう修養なのでしょう。

……………………………………………………

修養をして本質である「善」に開花した人が

現代に、次々と出てきて欲しい………………

………………………そんな他人任せの欲こそ

何より先に、減らすべき欲なのでしょうね。

 

 

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